単なる風物としての恵方巻きに隠された母の思い

toprogo

私の母は、縁起物や御利益のあるものが大好きで、私が、子供の頃から家には、恵比寿大黒の置物、達磨やら、水晶の塊やらが居間にあふれかえっておりました。

まだパワースポットなる名称がなっかた時代に、力がわき出る場所巡りと称して、日本中のパワスポを訪れていました。

母が、その場所で願ったのは自分のことごとではなく、自分の子供達の幸せただ一つだったと思います。

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私が30歳を過ぎた頃でしょうか、母が、旅行先で訪れた占いの館で、占い師に何を相談したんだか想像が出来ますが(娘の結婚)馬鹿高い”開運はんこ”を買ってしまった事もあります。

数ヶ月後、家に届いたそのはんこには、私の名前が刻み込まれておりました。

その、30歳を過ぎた頃から、母が娘の結婚に焦りだしたようにみえました。

事ある事に、出会いのパーティやら、自衛隊とのふれあい交流会などを薦めてきました。まったく異性との出会いに興味が無かった私は

60過ぎの母に、「次の次のオリンピックの時に必ず結婚するから」とか、「レミオロメンの曲を携帯にダウンロード出来たら結婚するから」とかイジワルをして、適当にうっちゃたのですが

母は、ネットもメールも出来なかったのに、なんと!曲をダウンロード出来てしまったのです。

老いてゆく母が、背中を丸めて必死で携帯をいじっている姿をみた時、母の想いが体中を駆け巡り、泣けてきましたよ

話は変わり、幾年の、節分だか忘れてしまいましたが、母が恵方巻きを買ってきました。

ためしに、食べてみなと母

その年の方位に向かってがぶりつきました、嗚咽を何度も繰り返して最後まで願い事を念じて食べきりました。

その後、母の願い通りに娘は結婚出来ました。

信じる者は救われるのかもしれません。

お金や名誉が神様になってしまった、いっそう世知辛い時代ですが、節分の母の恵方巻きの事を思い出すたびに幸せな気分になります。

本日もブログを読んでいただきありがとうございました。

マリッジ・バスケット 代表 宇田川 智美 (うだがわ ともみ)