祖父との思い出

私の祖父は、ハードロックと日本風にアレンジしたブルース(青江三奈など)が大好きでした。

なぜに、大正生まれのじいさんがハードロックを聞いていたかと言うと、

きっかけは、イギリスのバンド、デフレパードのPVをみた事でした。

このバンドのドラマーは、不慮の事故に遭った為、片腕がありません。

祖父は戦争体験者、軍隊で過酷な経験をしているので、このドラマーに、

戦地で、片腕、片足を落とした傷痍軍人の友人を重ね合わせて共感していたのでしょう。

1988年、デフレパードのヒステリアツアー東京公演@代々木第一は、じいちゃんと一緒に観に行きました。

祖父は、戦後PTSDにかかり、その苦しみから逃れる為にアル中になったり、当時蔓延していたヒロポンに手を出してポン中になり、
(※今だと近所のドラッグストアで手軽にヒロポンが買える感覚でしょうね)
その後遺症で精神疾患を患い家族、親戚にはかなり迷惑をかけましたが、

こんなじいちゃんの最後は、家族や親戚、皆に見守られて安らかにあの世に旅立っていきました。
その瞬間、「やっとじいちゃんの戦争が終わったんだね」と安堵した記憶があります。

クレイジーでエキセントリックでハチャメチャな人でしたが、孫達には優しく、好き勝手に生きた割りには、
孤独、孤立とかが無縁の人でもありました。

マリッジ・バスケット
宇田川 智美