地方には、紀州のドンファンみたいな人は必ずいる

和歌山の資産家が謎の怪死を遂て、
事件直後の一時期は、連日、ワイドショーなどで取り上げられ、一躍、時の人になった、
紀州のドンファンですが、

その奇妙にもとれる行動や言動は、
親近感や共感を得られにくく、
こんな人本当にいるのかしら?とか、
彼の自叙伝を書いたゴーストライターが、
面白おかしく脚色しているなどと、
真摯に受け止められる事が少なかったが、
紀州のドンファンの話している内容は、
嘘偽りのない真実に基づいて書かれていると思う。

(テレビで、紀州のドンファンが報道されると、一人、ドンファンあるあるで盛り上がっていた。)

何故、そう確信するのか?
それは、地方にも、戦後の混乱期に、
身一つで事業を興して、戦後復興の波に乗り会社を大きくして、
80年代にはバブル経済の恩恵シャワーを浴びた人間が、
一定数存在し、その行動や言動は、とてもお利口さんとは言えなし、
豪快すぎて、一般人には伝わりにくいだろうが確かにいたからである。

私の親戚や近所にも、紀州のドンファンみたいな方が何人かいた。
彼らの特徴としては、一緒にいるだけで自然と、
腹の底から笑いがこみ上げてくるような面白さがあり、
金の使い方や日常生活の送り方が凡人には理解不能な事ばかりの連続であった。

その例をいくつかあげると・・

・1000万以上の高級車を何台か所有していたが、
車に、鍵はかけないし、鍵は車に常時付けた状態で、
納車からわずか2日で盗難にあう。この様な事を懲りずに数回くり返す。

・家のベットで眠れないと言う理由で、
東京~博多間の新幹線を利用時のみ睡眠をとる。
その後博多の中州で豪遊。
九州では、茨城のカサノヴァと言われていたらしい。

・売れないドサ周りの演歌歌手のプロデュースに熱が入り過ぎて、
邸宅にその身元が怪しい歌手を引き込み、
宝飾品などを持ち逃げされる。

・50歳年下の愛人などはざらにいて、持っている不動産に住まわせたりした。

・本人の髪型が、パンチパーマなのに、
微妙にタイプの違う、完成度の高いフルオーダーメイド(60万円~)の人毛パンチパーマのカツラを数個購入する。

などである。

紀州のドンファンも茨城のカサノヴァには共通点がある。
一見演技上手なピエロに見えても、仕事にだけは厳しい一面があり、
郷里を思う気持ちは誰よりも強く、地元に多額の寄付をしていて、
彼らには、冷静さと郷土愛が備わっていた。

宇田川 智美