ハロウィンの思い出

4年前に、市内某飲食店で自由参加のハロウィンパーティが開催されて、
ハロパーとはどんなものなのか知りたくなってハロパー免疫ゼロで参加してみる事にした。

15坪程の明るい店内のテーブル席の殆どは、家族連れの客で埋まっており、
皆ホラーメイクはしているものの、普段と変らない外食風景であった。

店のカウンターに一人座っていると、
酒も飲めない上に何もやる事がなくなるので、
カラオケがあれば、一人歌いまくって自己完結出来るのだけど、
ご近所との騒音上の問題でカラオケは置いていないので、
必然とカウンター席に座った者同士が会話する事になる。

隣に座った胡散臭い漢方薬屋のジジイが、いきなり「手を握らせて下さい」とか言ってきて、
「初めてお会いする方に手を握らせる習慣もありませんし、そのような教育も受けておりません」と丁重に返して断ったのだけど、
店内は、何か、いつもとは違う「きな臭い」雰囲気が流れていましたね。

店をぐるりと見渡すと広めの半個室スペースに「予約席」プレートが置いてあったので、
店のマスターに、「団体さんくるの?」と聞いたら、
「本日、すっごいコスプレパーティがあるんですよ」と返ってきたので、
どんな人達が来るのか、気になったのでスプライトおかわりして暫し待つ事にした。

PM8:00を過ぎた頃、店の駐車場に一台のミニバンが駐まり、
車から、ミニスカポリスの衣装を纏った20代前半の女性達が、
4,5人出てきた。
彼女達は、店内に入ると一目散に半個室めがけて歩いた。
その途中、ミニスカポリスの一人が、身につけていた保安官のバッジを落としたので、
バッジを拾って「落としましたよ」とポリスに話かけたら、
手から奪い取るようにバッジを受け取って「ありがとう」の一言もなく睨み付けられた。

なんなのでしょう?この意識の高さは!?

違和感を感じながら、カウンター席で、スプライトをグビグビのんでいると、
ひっきりなしに店に電話がかかってきた。
どうやら、若い男性客からのキャンセルの連絡で、
おそらく、ミニスカポリス一団の飲み会相手であろう。
ハロウィンとは出会い系の類いで間違いないと改めて確信。

ここまでコスプレしても男が寄ってこないって・・・
性的アピールをしてもドタキャンされるとは・・・
女性の価値が下がってきている証拠である。

ミニスカポリスが求めているのは同年代の男性、
しかし寄ってくるのは高齢者という現実。
この店内の様子は、出会いの需要と供給が崩壊していて、
いずれやって来る超少子高齢社会の縮図を見ているようでした。

その後、となりのジジイもミニスカポリスも、
きっちり2時間経過したら、悲壮感を漂わせながら、
鬱屈した表情を浮かべ夜霧の中へ静かに消えて行った。

今年もハロウィンの時期になりましたが、
それぞれのハロウィンをお楽しみ下さい。
(ちなみに、ハロパー苦手(めんどくさい)な男性は多く健全な出会いを求める傾向にあり)

宇田川 智美