マスク帽子姫

梅がほころぶ頃は、花粉症が始まる時期なのでマスク帽子に関わる小話を一つ。

昔、下総の国(茨城を含む北関東)に、古河備中寺盛うたのかわ浩三という長者が住んでいた、
古河公方大聖院に祈願し、願った通りに女の子が生まれ、やがて玉のような、瓜実顔の、
美しい娘に成長した。しかし、母親が病気で、あと幾日で命が絶える時に、
大聖院の仏様のお告げに従い娘に、マスクと帽子をかぶせてしまったら、
どうやっても、マスクと帽子は頭と顔に貼り付いてとれなくなってしまった。

母親が亡くなったあと、この娘(マスク帽子姫)は、後妻にイジメられて、
家を追いやられてしまった。不格好(花粉症ブス)な自分を恨み、世の中の儚さを
受け入れる事が出来ず、岸壁に立ち自ら命を絶とうとしたが、取れなくなったマスクと帽子が岩から剥き出しに生えていた太枝に引っかかり、
海に身を投げ入れる事も出来ず、「足利松蔭氏」という氏族に助けられ、その家で飯炊きの下女として働きはじめた。
彼女は、松蔭氏の次男の御曹司に気に入られて求婚されるが、次男の母からは、みっともない下女との結婚に猛反対され、
次男は、「彼女とめおとになれぬなら、全てを捨ててこの娘と家を出る」と言い出した。その瞬間、仏様が目の前に現れて彼女に貼り付いたマスクと帽子を取り外し、
姫の美しい顔があらわになった。その後、マスク帽子姫は、御曹司の次男と結婚して子宝にも恵まれて幸せに過ごしましたとさ。

めでたし、めでたし、おしまい。
※登場する人物はフィクションです。

花粉症でマスク帽子かぶっても、ちゃんとお化粧して身なりを整えて可愛くしていれば、いい人に出会えるって事だよ♡